アレルギー性結膜炎の患者さんは年々増加していますが、正しい治療を行えば、症状を軽くすることができます。
くりかえす目のかゆみは、生活の質※をさげる可能性が報告されました。
※ 生活の質は、「勉強・仕事・家事の支障」、「疲労」、「倦怠感」、「イライラ感」の程度を点数化し、合計したもので評価。
深川和己 他:アレルギーの臨床, 39, 825 (2019)
抗原(花粉・ダニなど)を回避・除去するためのセルフケア
眼鏡などを着用し、抗原が目に入らないようにします。
洗眼薬で、目に入った抗原を洗い流します(洗眼)。
イラストは一例です
室内の環境を整えて、抗原を取り除きます。
抗原が花粉の場合は、室内に持ち込まないようにします。
角環 眼科ケア, 10, 108 (2008)より作成
用法(回数・タイミング)通りに点眼しない患者さんでは、用法通りに点眼する患者さんに比べて、生活の質※が低下していたことが報告されました。
※ 生活の質は、「勉強・仕事・家事の支障」、「疲労」、「倦怠感」、「イライラ感」の程度を点数化し、合計したもので評価。
深川和己 他:アレルギーの臨床, 39, 825 (2019)
【調査方法】
眼科で季節性アレルギー性結膜炎と診断され、用法が1日4回の抗ヒスタミン点眼薬を処方された患者1,008人(男性389人、女性619人)を対象としたWebアンケート調査(2019年3月実施)で、「症状が楽なとき」、「シーズン中おおむね」、「症状がひどいとき」のいずれの状態においても、「点眼回数が1日4回」かつ「かゆみの有無にかかわらず、だいたい決まった時間に点眼する」と回答した人を「用法遵守群(用法通りに点眼する患者)」と定義し、それ以外を「用法逸脱群(用法通りに点眼しない患者)」と定義した。 生活の質は、「日本アレルギー性結膜疾患標準QOL調査票」に準じて「勉強・仕事・家事の支障」、「疲労」、「倦怠感」、「イライラ感」の程度を点数化し、合計したもので評価した。
かゆみを感じる回数を少なくするためには、かゆみが起きてからお薬を使用するのではなく、治療期間中は症状があってもなくても、決まった回数・タイミングでお薬を使用し続けることが大切です。
※ 生活の質は、「勉強・仕事・家事の支障」、「疲労」、「倦怠感」、「イライラ感」の程度を点数化し、合計したもので評価。
深川和己 他:アレルギーの臨床, 39, 825 (2019)
抗アレルギー薬を花粉飛散予測日の2週間程度前か、もしくは花粉症の症状が少しでもあらわれた時点で使用を開始します。早めに薬を使用することで花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすくなり、症状を抑えた状態でシーズンを送ることが期待できます。
花粉飛散量が増えて症状が悪化してきたら、ステロイド点眼薬を用いる場合があります。ステロイド点眼薬を用いる場合は眼圧上昇などの副作用を確認するために定期的に検査します。
眼科医院検索
全国にある眼科医院の情報を、地図や地名、最寄り駅などから検索していただけます。