2035年までに目指す姿

“Santen Commercial Excellence”※1を軸に世界の患者さんと
眼科コミュニティから信望を集める眼科のリーディングカンパニー

  1. 強みの相乗効果を生み、効果的に成果につなげるための組織能力

<実現に向けた事業の在り方>

「製品価値の最大化による最適な眼科医療の提供」

常に患者さん視点で最適な眼科医療を追求し、正しい治療概念の普及と適切な治療提案により製品の価値を最大化することに努め、国や地域のステークホルダーとの強固な連携を通して多くの患者さんに継続して最適な治療を提供します。

「眼科医療のイノベーション」

患者さんのアンメットニーズや既存医療の課題を深く理解し、眼科における高い専門性と外部とのオープンな連携を活用することで、未だ治療が確立されていない疾患領域において革新的な製品を、また既存の標準治療にパラダイムシフトをもたらすような製品を提供します。

成長戦略

Santenのビジネスモデル

眼科市場は今後も成長が見込まれており、その背景として未だ多くのアンメットニーズが存在します。Santenは、眼科領域に特化したグローバル製薬企業として、これまで培った製品創製と製品価値最大化の強み、加えて独自の組織能力である「Santen Commercial Excellence」を通じて、幅広い眼科疾患領域のアンメットニーズに応える製品を開発・上市し、多くの人々に最適な眼科治療を提供します。

Santenのビジネスモデルを表した図です。 上部にポジショニング、次にSantenの強み、下部に今後強化する取り組みについて記載しています。 ポジショニングは「グローバル」かつ「眼科にコミット」した数少ない製薬企業であること。 Santenの強みは製品創薬、製品価値最大化です。 今後、”Santen Commercial Excellence"を追求し、強みをさらに伸ばし、効果的に成果につなげるための組織能力を強化します。

中期経営計画(-2029年度)の成長戦略

Santenのビジネスモデルを全地域でより強化し、市場をリードする企業としての信望を集め、持続的な成長基盤の確立を目指します。

成長戦略の4つの柱を表した図です。「1.各地域市場での高いプレゼンス構築」「2.新たな疾患領域での市場創造」「3.中長期的成長を支えるRxポートフォリオ拡充 」「4.安定供給・生産性向上の継続強化」

<持続的な成長基盤確立に向けた6つのイニシアチブ>

■短中期売上成長

  1. 海外地域 (EMEA・アジア・中国)におけるリーダーポジションの確立:日本を含む全地域で市場成長率を上回る収益拡大により、プレゼンスを強化します。日本事業のリーダーポジションを堅持しながら、海外事業の力強い成長により、2029年度の海外事業売上比率は58%を目指します。
  2. 近視・眼瞼下垂疾患の市場創造と海外展開:新領域となる近視・眼瞼下垂におけるRx市場を創出し、医師や医療機関が積極的に治療提供する環境を地域に即して整備します。近視は、「近視進行抑制点眼治療市場」を確立することで、小児の近視患者さんに対して、近視の進行自体を抑制し、近視による日常生活への負担や将来の目の不安を軽減すること、眼瞼下垂は、点眼薬で治療できる疾患として認知向上と新たな治療概念の普及を促進し、非侵襲的な「眼瞼下垂点眼治療市場」の確立を追求します。

■中長期売上成長

  1. Rxポートフォリオ・パイプラインの強化:本中期経営計画期間中の売上へ寄与する現行パイプラインの承認取得早期化やLCM(ライフサイクルマネジメント)を継続推進します。加えて、2030年度以降の持続的な成長につながるRxポートフォリオ・パイプラインの拡充に向け、事業開発のターゲット選定と機能・プロセスを強化すると共に、新たな点眼薬製剤技術の開発や新規モダリティにも挑戦します。

■事業基盤の継続強化

  1. 安定供給・サプライチェーンの整備:新製品の需要増加を見越し、自社生産キャパシティ拡大と生産ネットワーク見直しにより、安定かつ柔軟な供給体制を強化します。
  2. コストの持続的適正化:多角的な原価最適化施策の推進、及び業務プロセス改革によるSG&Aの最適化を徹底します。
  3. 人材・組織とデジタル・ITの強化:基本理念やビジョンを体現し成長に寄与する人材を最重要のアセットと位置付け、能力向上と人材を活かすことができる生産性の高い組織づくりを推進します。中長期での持続的な成長を見据え、デジタルの効果的活用、また全社のIT・セキュリティ基盤の強化により、事業の生産性と安定性を向上します。

2029年度における連結数値目標

売上収益4,000億円
コア営業利益800億円
(EBITDA:900億円)※2
ROE14%以上
EPS成長率2桁成長※3
(EPS:160円以上)
株主還元・38円/年を配当下限とし、配当性向40%を目安に増配
・株価と余資の状況を勘案し、機動的に自社株買いを実施※4
・ROE、EPSの更なる上昇を企図
  1. 参考値
  2. 2024年度実績-2029年度目標CAGR
  3. 必要運転資金を450億円と定義し、一定期間留保された余資金を原資に実施

資本配分戦略

事業から創出されるキャッシュに加え、運転資金圧縮やグループ内の資金活用、資金需要に合わせた調達の活用により投資余力を最大化し、将来に向けた成長投資として、生産能力拡大に向けた設備増強とイノベーションを生み出す研究開発・事業開発へ優先的に資源を投下します。株主還元については、現在の年間38円の配当を下限値として、累進配当を継続することで利益成長に伴う増配により直接還元を行うとともに、機動的な自社株買いを通じた資本水準の最適化をはかり、ひいては、ROE、EPSの向上を企図します。

サステナビリティ

Santenは、社会への貢献と持続的な成長を実現するため、最重要マテリアリティ※54つを含む以下13のマテリアリティを力強く推進していきます。

<社会と事業の持続的成長>

  • 目の健康に貢献する製品とサービスの創出※5
  • 製品の品質保証と安定供給※5
  • 製品の浸透と市場創造※5

<事業基盤の強化>

  • Santenで働く価値向上と人・組織の能力強化※5
  • 高い倫理観を持った事業運営
  • 情報開示の透明性
  • DE&Iの推進※6
  • 人権の尊重
  • 持続可能な調達
  • 情報セキュリティの確保
  • デジタル・トランスフォーメーションの推進
  • 気候変動対策
  • 環境負荷低減
  1. 最重要マテリアリティ
  2. ダイバーシティ・エクイティ & インクルージョン

具体的な取り組みなどについては、サステナビリティページよりご確認ください。

2025-2029年度中期経営計画資料

過去発表の中期経営計画資料