インクルージョン(共生社会の実現)に向けた取り組み

我々が目指すインクルージョン社会とは、視覚障がいの有無に関わらずいきいきと共生する社会です。
この実現のため、我々はWHOをはじめとする世界規模の組織、地域の団体、企業など、多くのパートナーとともに、インクルージョンに関する、目にまつわる社会課題の解決に向け様々な取り組みを進めています。ここでは、最近のトピックスをご紹介します。

「見える」に関するイノベーションの創出

当社は、特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会(以下、JBFA)と一般財団法人インターナショナル・ブラインドフットボール・ファウンデーション(以下、IBF Foundation)とともに、「世界の視覚障がい」にまつわる社会課題の解決を目指し、「VISI-ONE」という長期パートナーシップを結んでいます。この「VISI-ONE」の中で、「見える」に関するイノベーションの創出を目指し「VISI-ONE アクセラレータープログラム」を開催しています。本アクセラレータープログラムは、視覚障がいに関わる“壁”を溶かす 6 つの募集領域に対して、組織の規模は問わず、新規事業創出を図ろうとする企業や団体からの事業化アイデアの提案を募るものです。既存ビジネスに捉われない新しい発想や異分野からの技術応用を 幅広く受け入れ、視覚障がいがありながらもビジネスの最前線で活躍するメンターやアドバイザーと協働しながら、“壁”を溶かし、かつ事業性を追求できる製品やサービスの創出を支援します。

VISI-ONE アクセラレータープログラムのメンバー
視覚障がい者がメンターやアドバイザーとして参加

ブラインドサッカー国際大会

当社は、社会全体の視覚障がい者に対する認識や、視覚障がい者自身の考えを変えていくことを目的にブラインドサッカー国際大会を応援しています。2021年度には、「Santen IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021 in 品川 IBSA ブラインドサッカーワールドグランプリ 2021」に2年連続でタイトルスポンサーとして協賛、「IBSA ブラインドサッカーヨーロッパ選手権ディビジョン2 2021」に初めての協賛を行いました。

IBSAブラインドサッカー国際大会の様子

眼科学会での活動

多くの視覚障がい者が訪れる眼科医療から福祉への橋渡しを目指して、眼科学会の当社展示ブースにてブラインドサッカー体験コーナーを設置しました。ブースに訪れた眼科ドクターが目隠しでボールを蹴る体験をする場です。体感することで、視覚障がいに対する理解を深める機会となりました。

展示ブースでのブラインドサッカー体験コーナーの様子

視覚障がい者学生向けの取り組み

インターンシップ(EMEA)

ヨーロッパでは、視覚障がい者学生対象のインターンシップを開始しました。2021年9月に最初のインターンを迎えました。主な役割としては、同様に視覚障がい者学生対象に行うインターンシップの定石集を作成することです。加えて、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグの営業チームで1か月間過ごすことで、医療現場や事業を理解することができました。他の国でも同様のプログラムを開催できるよう取り組んでいます。

キャリア形成に活用できるワークショップの開催(日本)

日本では、視覚障がい者の経済的自立支援を目指した取り組みの一環として、2021年11月に視覚障がい者学生向けのオンラインワークショップを行いました。自己分析を通して、労働市場に対しての自分の強み・弱みを発見しキャリア形成に活用することが狙いです。2日間のオンラインワークショップには全国から9名の学生が参加しました。参加した学生からは、「自分自身の就活に活用できるSWOT分析などのスキルを学べてよかった」、「グループディスカッションで他の視覚障がいの方の意見を聞く機会が得られたのは非常に有意義だった」などプログラムの内容や構成を評価いただくコメントや、会社説明会とは異なり視覚障がい学生自身の意識やスキル向上に特化した内容でとても新鮮だったといった企画の希少性を評価する声もありました。