マテリアリティとサステナビリティ方針

Santenは、「天機に参与する」という基本理念のもと、社会の持続的な発展に貢献するとともに、持続的な成長を目指します。

Santenのマテリアリティ

経営の重要課題(マテリアリティ)

「STRATEGY(戦略)」と「ESGマテリアリティ」が、Santenにとっての経営の重要課題(マテリアリティ)です。

当社は、「天機に参与する」という基本理念のもと、Santenが目指す理想の世界、「Happiness with Vision」(WORLD VISION)の実現に向けて取り組んでいます。世界中の一人ひとりが、「見る」を通じた体験により、それぞれの最も幸福な人生を実現する世界を創り出したいという思いが込められています。この実現を目指し、2030年とその先に向けてSantenのありたい姿を示したのがSanten’s VISIONです。当社は、世界中の技術や組織・人材をつなぎ、社会にイノベーションをもたらすことで、「見る」を通じて人々の幸せを実現する、という意味を込め、「Become A Social Innovator」を掲げています。Santen’s VISIONとGOALを達成するための具体的なSTRATEGY(戦略)として「Ophthalmology」(眼科医療への貢献)「Wellness」(健康な目の追求)「Inclusion」(共生社会の実現)の3つの戦略を実行していきます。このWORLD VISIONとSanten’s VISIONは、企業が社会課題の解決に対応することで、経済的価値と社会的価値をともに創造しようとするアプローチであるCSV(Creating Shared Value:共有価値の創造)の観点から策定したものです。

一方、ESG(環境・社会・ガバナンス)の観点から、社会課題を解決することで社会の持続的発展に貢献すること、さらには中長期的な企業価値向上につなげることを目的に、「社会的意義(Happiness with Vision)のある製品・サービスの開発・安定的供給」「価値創造を促進する組織風土の醸成」「ガバナンス強化・公正公平な社会実現への貢献」「地球環境保全」の4つをESGマテリアリティとして特定しました。3つのSTRATEGY(戦略)と4つのESGマテリアリティを、Santenにとってのマテリアリティ、つまり経営の重要課題として位置づけています。
また、国連加盟国が採択した持続可能な開発目標(SDGs)では2030年までに達成すべき17の目標が掲げられています。これらの重要課題に取り組むことにより、目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」をはじめとしたSDGsの達成に貢献していきます。

マテリアリティ特定のプロセス

ステップ1:社会課題の抽出

国連グローバル・コンパクトの10原則やSDGsなどの国際的なガイドライン、サステナビリティ評価機関からの調査項目などを踏まえて、2019年12月に社会課題を広範にリストアップしました。

ステップ2:社会課題の優先順位付け

社会にとっての重要度と当社にとっての重要度の2軸で総合的に評価し、優先順位の高い項目に絞り込みました。

ステップ3:長期ビジョン「Santen 2030」の3つの戦略をマテリアリティに融合

2030年とその先を見据え、人々の目の健康に関する社会的な課題の解決に取り組むための長期戦略である「Ophthalmology」(眼科医療への貢献)「Wellness」(健康な目の追求)「Inclusion」(共生社会の実現)と上記ESG軸での課題(社会課題)との関連性を検証しました。

ステップ4:妥当性の確認

特定プロセスおよび抽出したESGのマテリアリティについて、マネジメント層を含めた社内での議論に加え、有識者や投資家など社外のステークホルターとダイアログを実施し、その妥当性を確認しました。この段階でいただいたご意見をベースに、一般的な2軸の表ではなく、三角柱で多面的に戦略課題とESG課題を捉える形にまとめました。

ステップ5:マテリアリティの特定

取締役との議論を経て、3つの戦略(STRATEGY)と4つのESGマテリアリティをSantenのマテリアリティとして特定し、2020年に開示しました。取り組みの進捗や社会環境の変化等を踏まえて、定期的に見直しをすることを前提としています。

ステップ6:目標の設定

2021年5月には中期経営計画(MTP2025)策定に伴い、ESGマテリアリティの主要項目についても目標の設定を行い、取締役会で審議のうえ、開示しました。また、2022年7月に、より詳細な定量目標を設定しています。

サステナビリティ方針

CSVの観点から策定したWORLD VISONとSanten’s VISIONにESGの観点を踏まえサステナビリティ方針を2020年に制定しました。

サステナビリティ方針

Santenは「天機に参与する」という基本理念のもと、社会の持続的な発展に貢献するとともに、中長期的な企業価値向上を目指します

世界中の一人ひとりが、「見る」を通じた体験により、それぞれの最も幸福な人生を実現する世界を創り出したい。(WORLD  VISION) Santenは、世界中の技術や組織・人材をつなぎ、「見る」を通じて人々の幸せを実現するSocial Innovatorへ。(Santen’s VISION) 世界の人々に、品質および安全性を確保した製品・サービスを提供するとともに、疾患の治療や予防に役立つ情報を提供する。 多様な人材と価値観を積極的に取り入れることにより、競争力を高め、提供価値の発展を生み出す組織風土の醸成を実現する。 公正かつ透明性の高い経営を実現し、人権や労働、地球環境保全に配慮した事業活動を推進する。

ESGマテリアリティ

4つのESGマテリアリティは、社会の持続的な発展に貢献することとSantenの中長期的な企業価値向上を目的としています。さらに具体的な課題に分けて活動を推進するとともに、取り組み状況を開示しています。

ESGマテリアリティ 重点項目 2025年度KPI(評価指標) 2021年度の進捗

社会的意義(Happiness with Vision)のある製品・サービスの開発・安定的供給

すべての人に健康と福祉を 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 患者貢献数(※1):延べ6,000万人以上
  • 2020年度の貢献患者数:約4,800万人
  • CSR調査評価率:85%以上
  • サプライヤートレーニング実施率:80%以上
  • 購買部門のESG教育受講率:100%
  • 2次取引先77社に対する調査を実施し、評価率68%(1次取引先への調査は前年に実施)
  • 生産供給能力:5億本以上
  • OTIF(on-time and in-full)発送(※2):日本100%、EMEA97%、アジア97%、米国97%
  • 生産供給実績:3.9億本
  • OTIF発送:日本100%、EMEA96%、アジア96%、米国100%
  • 医薬情報担当者(MR)の教育の徹底:受講率100%
  • MR教育受講率:100%

価値創造を促進する組織風土の醸成

ジェンダー平等を実現しよう 働きがいも経済成長も 人や国の不平等をなくそう
  • シニアマネジメントの多様性の推進
  • 女性管理職比率(日本):25%以上
  • 女性管理職比率(日本):15%
  • 全従業員がブラインドエクスペリエンスの実施などを中心に理念浸透できていること
  • ブラインドエクスペリエンス基礎編受講率:77%
(2022年度の従業員エンゲージメント調査をもとに今後定量目標を設定)
  • 2022年度の実施に向けて準備
  • 眼科知識に関する社内研修の受講率:100%
  • 延べ研修時間:48,612時間(日本)

ガバナンス強化・公正公平な社会実現への貢献

ジェンダー平等を実現しよう 平和と公正をすべての人に
  • 社外取締役比率:50%超を維持
  • 社外取締役比率:63%
  • 年次コンプライアンス教育受講率:95%以上を継続
  • 重大なコンプライアンス違反件数:0件
  • 年次コンプライアンス教育受講率:99%
  • 重大なコンプライアンス違反件数:0件
  • グループリスクマネジメント体制整備、関連規程類の整備・浸透、リスク関連部門と内部統制ディフェンスライン関連部門との連携強化
  • 事業継続性:災害復旧計画(IT領域)の完成
  • 主な情報セキュリティ関連事象について明確なSLA/OLA(※3)で解決&コントロールされていること(90%以上)
  • オンラインセキュリティ意識向上トレーニング完了率:96%
  • 社内人権教育の実施率
  • 取引先における人権に関する取り組みの調査を継続実施

地球環境保全

つくる責任つかう責任 気候変動に具体的な対策を
  • 社用車の電動化自動車(HEV,PHEV,EV,FCV)への切り替え:100%
  • 通勤・出張における鉄道など環境負荷の低い移動手段の積極利用、リモートワーク・会議の促進
  • CO2排出量削減(2019年度比)
    スコープ1・2:25%削減
    スコープ3 カテゴリ1(単体):8%削減
  • 日本の電動化自動車(HEV,PHEV,EV,FCV)導入率:92.3%
  • 日本の工場・研究所の再生可能エネルギー化完了(2022年2月)
  • CO2排出量
    スコープ1・2:13.7%削減(30,012トン-CO2
    スコープ3 カテゴリ1:12.2%増加(165,569トン-CO2
  • 取水量生産原単位:12.4m3/万本以下
  • リサイクル率:98%以上
  • 点眼容器プラスチック:2030年度バイオマスプラスチック60%使用
  • 包装材・梱包材:プラスチックを2019年度比10%削減
  • 取水量生産原単位:13.4m3/万本
  • 廃棄物リサイクル率:98.5%
  • 点眼容器のバイオマスプラスチック化:5品目の点眼容器にてバイオマスプラスチックへの置き換えに着手、そのうち3品目の点眼容器にて置き換えが完了
  • 包装材・梱包材のプラスチック材料の代替手段調査検討中
  1. JMDCでの当社医療用医薬品における製品ごとの延べ推計患者数および当社出荷データをもとに、炎症・アレルギー、角膜、緑内障、白内障の疾患領域で推算した2019年度延べ貢献患者数は約4,300万人
  2. OTIF(on-time and in-full)発送:サプライチェーン内のロジスティクスまたは配送パフォーマンスのKPIで、時間どおりの完全な配送のこと
  3. SLA/OLA:SLAはサービスを提供する人とサービスを受ける人の間で取り交わす約束。OLAはサービスを提供する人の身内間で取り交わす約束のこと

サステナビリティ推進体制

Santenでは、CEOを委員長とし関連部門の執行役員で構成されるサステナビリティ委員会(※)を設置しています。基本理念やサステナビリティ方針、グループの戦略、社会課題などを踏まえ、サステナビリティ推進活動に関するグループ全体の方針・目標を設定するとともに、活動推進状況をモニタリングしています。

  • 2022年11月にCSR委員会より名称変更しました。

戦略的意思決定に資するデータの利活用

当社は複雑化・多様化・不透明化する経営課題に取り組みながら、長期ビジョン「Santen 2030」を実現するため、グローバルで企業統治(ガバナンス)を強化しています。この取り組みとして、デジタルトランスフォーメーションを活用し、財務情報のみならず、ESGなどの非財務情報を迅速かつ包括的に捉え、戦略的意思決定に資するデータ利活用の基盤整備を進めています。ガバナンス強化施策の一つとして、業務プロセスのグローバル標準化や財務・非財務情報の迅速な収集を実現するため、クラウド型ERPシステムへの移行を進め、効率性と競争力の向上を目指しています。また、各バリューチェーンにおいてもデータを活用した業務プロセスとアウトプットの見える化、データを活用した迅速で妥当な意思決定が実施できるよう、ITインフラおよび業務プロセスを再構築する取り組みを進めています。